神谷町駅直結の歯医者・歯科

過度のプレッシャーやストレスを感じると、無意識に口周りの筋肉がこわばり、日中の食いしばりや睡眠中の歯ぎしりを引き起こします。こうした習慣が繰り返されると、歯に負担が生じて咬み合わせが悪化します。

いつも決まった方の肩にバッグを掛けている、決まった方の足を上にして足を組む、決まった方向を向いて睡眠を取る、といったクセのある方は注意が必要です。こうした姿勢を継続していると、身体のバランスが徐々に歪み、咬み合わせに悪影響が現れることがあります。

咬み合わせが悪くなるクセの代表例に「頬杖をつく」といったクセがあります。例えば、あなたはテレビを見るとき、いつも決まった方向に向いて頬杖をつき、画面を見てはいないでしょうか？こうしたクセは、顔の一部へ継続的に力が加わることで、骨の形が変わって咬み合わせに悪影響をおよぼす可能性があります。また、食べ物を右の歯で噛むことが多い、などの咬みグセにも要注意です。

咬み合わせが悪くなると、虫歯になりやすくなります。通常、歯は噛むときに歯と歯がぶつかり合うことで、ある程度の汚れを自然に落としてくれる特徴があります。しかし、噛み合わせが悪いと、歯の当たる面積が小さくなり、汚れが十分に落とされないことで虫歯のリスクが高まります。

咬み合わせが悪いと、噛んでいる歯に負担がかかりやすく、歯周病になるリスクを高めます。また、人は30歳を過ぎるころに身体の抵抗力が低下し始めるため、歯周病のリスクはさらに高まります。

歯が凸凹していたり、斜めに生えている方は、ブラッシングが困難になると同時に歯科治療も難しくなります。

片方の歯だけで噛むクセ（咬みグセ）が習慣化すると、顔の筋肉（表情筋や咀嚼筋）がバランスを崩して顔が徐々に歪んできます。また、顔の筋肉の下にある骨は、筋肉の厚みによって変形するため、結果的に顎の形も歪んでしまう恐れがあります。

咬み合わせが悪いと、顎の関節から頭の横につながる筋肉（側頭筋）が緊張し、頭痛を引き起こす場合があります。

噛む筋肉がバランスを崩すと、首や肩にかけて繋がっている広頸筋（こうけいきん）に負担がかかり、肩が凝りやすくなります。

歯ぎしりや食いしばり、頬杖、猫背、うつぶせ寝といった日常的な習慣が原因となって咬み合わせが悪化している場合、普段の生活習慣を見直していただく『セルフケア』が治療の中心となります。基本は「顎に負担をかけないこと」を意識していただき、食いしばりや歯ぎしり、頬杖といったクセが出ないように心がけてもらいます。また、片方で噛むクセのある方は、両方の歯で均等に噛んでもらうように注意していただきます。そのほか、顎の筋肉の緊張をほぐし、関節まわりに加わった負担を緩和するためのマッサージやストレッチ方法についても指導いたします。

顎関節への負担が大きく、開口時に痛みが生じたり、炎症が起きている場合は鎮痛剤や消炎剤を服用していただきます。これにより、慢性化した炎症を抑え、痛みを軽減します。

シリコンやレジンなどの素材を使ったマウスピースを装着していただき、顎の正しい位置を身体に覚えさせることで、顎関節にかかる負担を減らし、咬み合わせを修復します。

睡眠中の歯ぎしりによって歯が擦り減り、これが咬み合わせを悪化させている場合は、歯がこれ以上擦り減らないようにマウスピース（スリープスプリント）で保護する治療を行います。摩耗が激しい方に対しては、摩耗した部分を補填するため、仮歯や矯正、セラミックなどを使って治療を行う場合があります。

歯の食いしばり防止にボツリヌストキシン治療も非常に有効な治療法です。ボツリヌストキシンとはボツリヌス菌から抽出されるたんぱく質で、筋肉の働きを緩めてリラックスさせる作用があります。そのため、歯ぎしりや食いしばりが強い方の治療方法として有効です。噛み合わせと口腔の状態を確認後し、咬筋（頬のあたり）に注射をします。3日〜1週間ほどの効果が現れ、半年程度持続します。半年に一回程度の定期的な治療が必要になりますが、フェイスラインがすっきりして小顔に見えたり、シワが目立たなくなると行った見た目のメリットもあります。