当近年、美容意識の高まりとともに、歯のホワイトニングをご希望される方も多くなってきています。
ご自宅で行えるホワイトニング(ホームブリーチ)
歯科で施術いただくホワイトニング(オフィスブリーチ)
の2種類が一般的ですが、ブライダルを控えた女性などに人気の高い2つを併用したコース(デュアルブリーチ)もございます。
ホワイトニングは、歯を削ったり表面部分を溶かすのではありません。
歯の黄ばみや着色の汚れをきれいにするため、漂白をする治療の方法です。
アメリカにおいては20年以上も前から行われていて、安全性についても確認がなされています。
歯が黄ばむ原因と対策
日本人は、歯の黄ばみがもとから濃い人種だといわれます。みなさんの歯はいかがでしょうか?
歯が黄ばむ原因
- 歯の表面に沈着した着色
- 食事や何かを飲むことにより、歯に色素が付着したり、汚れたりします。こうした変色の原因を着色汚れ(ステイン)をいいます。一般的なものでは、コーヒーや紅茶に入っている茶渋とかタバコに含まれているヤニがあります。
それらが歯の表面にたまっていくことで歯に黄ばみが生じます。ステインを除去する効果やヤニを落とす効果を期待できる歯磨き粉もありますが、歯を磨くだけで全ての汚れを除去することは不可能に近いです。こうした汚れを落とすには、歯科医院を受診し、プロのクリーニングを受けることが必要です。
- 歯の内部にある黄ばみ
- 歯の内部より黄ばみが発生することがあります。歯は表面を「エナメル質」というもので覆われています。そのエナメル質の下には「象牙質」があり、その象牙質の中には「神経」があるのです。
象牙質はもとより黄色のような色をしており、エナメル質が透明なため、象牙質の色が外から見えています。象牙質は年とともに分厚くなっていき、そのため黄色が目立ってきます。ホワイトニングでは、象牙質を漂白することにより黄ばみをとります。それにより歯が白く見えるのです。
ホワイトニングの種類
さわやかで周りに良い印象を持たれるような白くきれいな歯にはなりたいと思う人は多いでしょう。
しかし、歯は年齢や生活の習慣に影響を受け、だんだんと黄ばんできます。
そんな黄ばんだ歯を白くきれいにするには、ホワイトニングが最適です。ホワイトニングには、行う場所によって、歯科医院で行うオフィスブリーチ(オフィスホワイトニング)、自宅で歯科医師のアドバイスを受けながら行うホームブリーチ(ホームホワイトニング)にわけられます。
この2つについて説明をしていきます。
- オフィスブリーチ
(オフィスホワイトニング) -
歯科医院で行い、専用の薬剤を使用し、歯科医師が歯を漂白します。早く効果が得られることが特徴とされます。歯の質や状態を確認し、それによって処置を数回に分ける場合もありますが、プロが処置をするのできれいな仕上がりが期待できます。
ただし、一度で白さが長期的に継続するわけではありません。ケアをせず、時間がたつと、人によって違いますが、1~3年で元に戻ってしまします。せっかく白くした歯をそのまま維持していくためには、日頃からのケアや歯科医院を受診して、定期的にケアをしてもらう必要があります。
そのため、ホームブリーチ(ホームホワイトニング)と併用する方もおられます。施術の結果、知覚過敏になることが稀にあります。また、処置した後、舌や唇、歯茎に腫れが生じたり、違和感が感じられることもあります。しかし、その症状は数日すればなくなりますので安心をしてください。
施術をしている時に薬剤などが患者さまの衣類に付着しないよう、細心の注意を払っておりますが、ごくまれに薬剤が飛散してしまうことがあります。その時のために、できるだけ汚れても大丈夫な服装でご来院いただくことをお願いいたします。
- ホームブリーチ
(ホームホワイトニング) -
歯科医師のアドバイスを受けながら、自宅でできるホワイトニングです。歯科医院で作成した専用のマウスピースを使います。自宅で就寝前にそのマウスピースに薬剤を入れ、装着をします。オフィスブリーチ(オフィスホワイトニング)とは使用する薬剤が異なります。
そのため、ホームブリーチ(ホームホワイトニング)は歯が白くなるまでに比較的長くかかります。しかし、効果については長期間持続します。費用についても比較的安く、自宅でできることもあり、その手軽さが特徴です。
- デュアルブリーチ
(デュアルホワイトニング) -
また、もっと短期間で歯を白くしたい方のために、オフィスブリーチとホームブリーチを両方行うデュアルホワイトニングも当院ではご用意しております。
ホワイトニング後の注意点
美しい白い歯を希望される方に人気のあるホワイトニングですが、施術を受けてから、その後の食習慣やメンテナンスによって、白さを維持できる期間に差がでます。白さを長く保つために注意することをあげていきます。
ステインが付着しやすい飲食物を避ける
色素が含まれる食事によって、歯はだんだんと黄ばんでいきます。食事や飲み物の中で、着色が発生しやすいものにカレーやコーヒーがあります。こうした食べ物を避けるにより、歯が黄ばむのを抑えることが可能です。
しかし、食事を大きく制限されることになります。このため、着色しやすいものを食べたとしても、そのあと、歯磨き等でしっかりと手入れをすることが大事です。
正しい歯磨きをする
「毎日歯を磨いているのに、虫歯になってします」といった方は多くいらっしゃいます。虫歯を発症する原因はいろいろとありますが、正しくない方法で歯磨きをしていることが原因のひとつでしょう。ただ磨いているだけでは、歯の汚れをきちんと落とすことはできないのです。
歯をせっかく磨いたのに、磨き残しがあるとそこに歯垢がたまります。そして、虫歯になるだけでなく、歯に汚れも着きます。また、力づくで歯磨きをすると、歯の表面にダメージを与えることになり、そこに汚れが発生します。
歯科医院で間違った歯磨きの方法を正し、歯垢や汚れをきれいに落とし、白い健康な歯を守って行きましょう。
定期的にクリーニングを行う
日々の歯磨きは重要です。しかし、実際には家でいくらは手入れをしても歯垢や汚れを全て落とすことは不可能です。そのため、磨き残した歯垢や汚れは、少しずつ蓄積し、黄ばみや虫歯の原因になっていきます。
こういった事を防いでいくには、歯科医院の定期検診を受け、クリーニングを処置してもらうことがおすすめです。ホワイトニングの処置をした後は、歯の健康と美しさを維持するため、歯科医院での定期検診とクリーニングをおすすめします。
オフィスブリーチ(オフィスホワイトニング)について
オフィスブリーチ(オフィスホワイトニング)の処置の流れを順番に説明していきます。
ホワイトニングをしたいと希望された患者様には、歯の状態等をヒアリングし、ホワイトニングの処置方法や注意点についての説明をします。
診察用チェアにかけていただき、口内の状況をチェックします。歯の色を確認し、写真に記録します。歯の状況をチェックした上で、優先させる治療があれば先にその治療をすることもあります。
現在の歯の色について測定を行い、処置後の色をイメージを見てもらいながら、確認してもらいます。
歯にどれくらいの着色があるか、汚れの度合についてチェックします。歯石除去のような治療が必要な場合、専用器具によって、口内を入念にクリーニングします。歯石の除去を必要とした時には、口内が刺激に敏感になります。そのため、すぐにホワイトニングには移らず、処置を2週間以上あとにずらします。
歯の色については色の見本を参考に、最終的に希望する歯の明るさを決定します。
準備が終わり、処置を開始します。口を開けたまま固定するための器具、マウスリトラクター(開口器)を口内にいれます。
歯茎や唇にかからないよう保護してから、ホワイトニング専用の薬剤を歯の表面に塗布します。薬剤はジェル状のものを使用します。
目にかからないよう保護するための特殊なサングラスをかけ、光を照射していきます。そうすることで、ホワイトニングの薬剤が含んでいる過酸化水素が、光によって活性化します。この活性化によって、汚れを分解していきます。照射する時間は、歯をどれくらい白くしたいかという希望によって変わってきます。光の照射が終了すると、一度、薬剤を拭います。その後、改めて再度薬剤を塗布し、2度目の光照射を開始します。同様の作業を繰り返し行います。光の照射は3回行います。
光の照射を終えたら、うがいをしていただき、歯の状態を整えてから歯にフッ素を塗っていきます。フッ素は歯の強度を増し、虫歯を予防する働きがあります。
最後の処置として、これからの注意点と説明を行います。
これでホワイトニングは全て完了です。
約1時間の処置で、処置の詳細な内容については人それぞれ違っていますが、結果的に歯の白さは2段階~8段階良くなります。
1回のみの処置では、歯の色が元に戻ってしまうことがあります。
長期に渡り、結果を維持したい場合は、2週間~4週間ごとに合計2~3回の受診をおすすめします。また、ホワイトニングの処置中に薬剤が唾液によって流れ、歯茎や粘膜が白く変色し、痛みを伴うことがあります。
だいたい数分たてばおさまってきますので、ご安心ください。処置をしている時の注意点は下記の通りです。
・頬や舌をできるだけ動かさないようにしてください
・薬剤を直接触らないでください。
・光の照射をするとき、光を直視しないでください
・痛んできたときはすぐに連絡をください
希望する白さに1回の処置でなる方もいれば、数回にわたり通院をしていただいた患者さまもおられます。
ホームブリーチ(ホームホワイトニング)について
ホームブリーチ(ホームホワイトニング)の処置の流れを確認します。
ホワイトニングをしたいと希望された患者様には、歯の状態等をヒアリングし、ホワイトニングの処置方法や注意点についての説明をします。
診察用チェアにかけていただき、口内の状況をチェックします。歯の色を確認し、写真に記録します。歯の状況をチェックした上で、優先させる治療があれば先にその治療をすることもあります。
現在の歯の色について測定を行い、処置後の色をイメージを見てもらいながら、確認してもらいます。
歯にどれくらいの着色があるか、汚れの度合についてチェックします。歯石除去のような治療が必要な場合、専用器具によって、口内を入念にクリーニングします。歯石の除去を必要とした時には、口内が刺激に敏感になります。そのため、すぐにホワイトニングには移らず、処置を2週間以上あとにずらします。
歯の色については色の見本を参考に、最終的に希望する歯の明るさを決定します。
歯型をとって、ホワイトニング専用のマウスピースの製作に入ります。患者さまの歯型にあわせて歯科技工士がマウスピースを製作します。
マウスピースができたら、マウスピースと一緒にホワイトニングに使用する薬剤をお持ち帰りいただきます。その際には、使用方法や注意する点等を説明させていただきます。もし不明な点があるようでしたら、お気軽にご相談ください。
自宅でホワイトニングをする際には、マウスピースの中に薬剤を入れ、それを歯に装着していただきます。そのとき、全ての歯に薬剤が触れるよう、鏡を見て装着をするのがベストな方法です。薬剤がもしはみ出したりしたときは、すぐに拭き取るようにしてください。
どれくらい装着するかは、薬剤の種類により違ってきます。必ず歯科医院の指示を守ってください。指示された時間以上に装着をしていると、知覚過敏を発症する恐れがあります。ホワイトニング効果は人により差がありますが、1ヵ月~3ヵ月で白さを実感するようになるでしょう。薬剤が影響し、歯がしみるようになる等、副作用が出る場合もあります。
必ず、信頼できる歯科医院のアドバイスを受けながら処置を行いましょう。
また、白くなった歯を長期間維持させるには、歯磨きを毎日するといったケアや、タバコを吸わない、色素のはいったものを食した際はできるだけ早く汚れを落とす、というような生活の習慣となっている事の見直しやどこまでも手入れを怠らないことが大事です。